2023.11.11(Sat)
青野慶久著 2021年
世界における日本の地位がずり落ちている。
突然、現在の強制的夫婦同姓が諸悪の根源ではないかと
思い始めた。
この本にあるように96%の世帯主が男性だから、
女性の地位が低い。
ほとんどの女性は扶養家族になっている。男性から養われる立場。
そこから派生して106万円の壁などの問題が発生する。
もし男女が対等の戸籍主なら状況は異なるだろう。
男女報酬格差もなくなるかも。
女性が企業の意思決定層にいれば日本企業は内部留保を貯め込まずに
従業員の給料上昇に回したかもしれない。
そして旧統一協会の教義に従わないと旧統一協会の選挙応援を
得られない自民党が夫婦別姓に強烈に反対するのが進まない
真の原因ではないか。
そんなことを考えて夫婦別姓の入門書というこの本を手に取った。
著者はサイボウズ社長。選択的夫婦別姓を求める裁判を起こした。
20年ほど前に結婚と同時に妻の姓に変更p7
選択的夫婦別姓を求める裁判は、一審、二審と敗訴、最高裁に
上告していたが、2021年それも棄却されたp10
改姓の手続き、健康保険証、運転免許証、銀行口座、
クレジットカード、携帯電話…膨大な作業が発生。
結婚直後のみの苦痛ではなくずっと続くp25
野田聖子議員は筋金入りの別姓賛成派p31
姓を変えることは大変。それを国から強いられるのはおかしい。
選択できるようにするべきだp35
◉まっとうな意見だと私は思う。
選択的夫婦別姓の反対派の急先鋒だった稲田朋美議員は
いまは賛成派に転じているp44
2012年1月、自民党議員50名が連名で選択的夫婦別姓の法制化を
求める意見書に反対せよという圧力文書を送付していたp48
世界で夫婦別姓を認めていない国は日本だけ。
強制的夫婦同姓は、個人の尊厳や両性平等を脅かす規定である
というのが世界の常識p51
◉世界の異端児、日本。ジェンダーギャップもこれが原因かな。
夫婦別姓反対派は、夫婦同姓、戸籍制度、家族観、天皇制、家父長制など、
日本の伝統を破壊しかねないといいますが、
この主張は理屈が通っているとは思いませんp52
制度や伝統のために人間が犠牲になっているのは本末転倒p53
夫婦別姓という選択肢がひとつ増えることで、同性婚やほかの問題も
動く気がしているp66
◉いろんなことが変わると私も思う。
結婚するとき、はじめて姓を変える可能性が生まれる。
夫婦のどちらかが、相手の姓に変え、同じ姓を名乗らなくてはならない
ルールがある。
ファミリーとなり、同じ戸籍に入るためには、それが条件となっている。
その根拠が民法750条
「夫婦は、婚姻の際に定めるところにしたがい、夫又は妻の氏を称する」p73
家制度や家父長制は戦後に廃止されたが、なぜ戸籍も
つくり変えなかったんだろうか。
家族単位の戸籍制度は廃止にして、個人ごとにつくり変えたほうが
理に適っている。
じつは、その案もあったのです。GHQは個人ごとに管理する方式に
変える案が出されていた。
ところがその計画は頓挫。なぜか。紙不足です。
もし、潤沢に紙を用意できていたら、個人ごとの戸籍になっていたら、
おそらく選択的夫婦別姓問題はあっさり解決していたでしょうp91
◉歴史のイタズラか。
日本人同士で結婚する場合には氏を選ぶ余地がないのに、
外国人と結婚する場合は氏のあり方を選べるp100
◉なんだか変だなあと思う。
過去の裁判における争点は、民法750条の規定が
・「氏の変更を強制されない自由」に反すること
・この規定により事実婚を強いられていること
・改姓によって生活の不利益が生じていること
・96%の夫婦が男性側の姓を名乗っていることで「男女不平等」が生じていること、
これらが憲法違反だと訴えてきたが棄却された。
氏の変更に関しては「家族の呼称をひとつに定めることは合理性が認められる」し、
不利益に関しては「立法の問題」だし、不平等に関しては
「男女どちらの姓にするかの選択は認められている」から。p101
◉ここに裁判のポイントは集約されている。
選択的夫婦別姓は、何度(1996、1998、2002、2010年)も法案が
提出されては却下される。p108
2021年6月23日、最高裁で棄却された。
その判決で、司法では判断しないから立法(国会)がどうにかしてくれよな、
と言っているp112
◉立法でなんとかしなくちゃ。自民党が最大の反対勢力。
2019年からは免許証で旧姓と戸籍姓が並記できるようになったp130
◉これは知らなかった。
夫婦別姓制度導入こそ、成長が鈍化し、世界に遅れをとりつつある日本経済に
風穴をあけるきっかけとなるかもしれませんp133
登記は戸籍名じゃないといけないp144
◉通称で働いていた女性が社長になったら、会社法の登記では戸籍名でないと
いけないから、社長になった途端に通称から戸籍名に変えたという例。
選択的夫婦別姓について、自民党の候補者は「回答なし」。
選挙で不利になるから書かないのか、賛成だけど支持団体との軋轢を
生みたくないのかのどちらかp148
◉支持団体とは旧統一教会ではないかと私は勘ぐっている。
総務や経理の姓の二重管理、パスポート名義と通称のねじれなど、
生じるコストはバカにできない。
これだけ夫婦共働きが当たり前になり、さらに晩婚化が進んでいる社会で、
通称使用でしのぐのは非合理的p154
◉別姓問題を解決するのは、つくづく「今だ」と思う。
夫婦の3分の一が離婚する時代、結婚したり離婚したりするたびに
姓を変えるコストやリスクは、キャリアにとっても大きいp156
夫婦別姓については裁判で争って違憲判定を勝ち取るよりも、
立法府が動いたほうが早いと思っているp157
◉ぜひ青野さんが動いて夫婦別姓を実現してほしい。
一年の減税とか近視眼の政策よりも、長期を見据えて日本をどうするかっていう
議論を国会で真摯にしてもらえないかなあ。
大丈夫、きっとなんとかなる
今日もいい日だった
お陰さまで
ありがとう
ルンルン
ワッハッハ
世界における日本の地位がずり落ちている。
突然、現在の強制的夫婦同姓が諸悪の根源ではないかと
思い始めた。
この本にあるように96%の世帯主が男性だから、
女性の地位が低い。
ほとんどの女性は扶養家族になっている。男性から養われる立場。
そこから派生して106万円の壁などの問題が発生する。
もし男女が対等の戸籍主なら状況は異なるだろう。
男女報酬格差もなくなるかも。
女性が企業の意思決定層にいれば日本企業は内部留保を貯め込まずに
従業員の給料上昇に回したかもしれない。
そして旧統一協会の教義に従わないと旧統一協会の選挙応援を
得られない自民党が夫婦別姓に強烈に反対するのが進まない
真の原因ではないか。
そんなことを考えて夫婦別姓の入門書というこの本を手に取った。
著者はサイボウズ社長。選択的夫婦別姓を求める裁判を起こした。
20年ほど前に結婚と同時に妻の姓に変更p7
選択的夫婦別姓を求める裁判は、一審、二審と敗訴、最高裁に
上告していたが、2021年それも棄却されたp10
改姓の手続き、健康保険証、運転免許証、銀行口座、
クレジットカード、携帯電話…膨大な作業が発生。
結婚直後のみの苦痛ではなくずっと続くp25
野田聖子議員は筋金入りの別姓賛成派p31
姓を変えることは大変。それを国から強いられるのはおかしい。
選択できるようにするべきだp35
◉まっとうな意見だと私は思う。
選択的夫婦別姓の反対派の急先鋒だった稲田朋美議員は
いまは賛成派に転じているp44
2012年1月、自民党議員50名が連名で選択的夫婦別姓の法制化を
求める意見書に反対せよという圧力文書を送付していたp48
世界で夫婦別姓を認めていない国は日本だけ。
強制的夫婦同姓は、個人の尊厳や両性平等を脅かす規定である
というのが世界の常識p51
◉世界の異端児、日本。ジェンダーギャップもこれが原因かな。
夫婦別姓反対派は、夫婦同姓、戸籍制度、家族観、天皇制、家父長制など、
日本の伝統を破壊しかねないといいますが、
この主張は理屈が通っているとは思いませんp52
制度や伝統のために人間が犠牲になっているのは本末転倒p53
夫婦別姓という選択肢がひとつ増えることで、同性婚やほかの問題も
動く気がしているp66
◉いろんなことが変わると私も思う。
結婚するとき、はじめて姓を変える可能性が生まれる。
夫婦のどちらかが、相手の姓に変え、同じ姓を名乗らなくてはならない
ルールがある。
ファミリーとなり、同じ戸籍に入るためには、それが条件となっている。
その根拠が民法750条
「夫婦は、婚姻の際に定めるところにしたがい、夫又は妻の氏を称する」p73
家制度や家父長制は戦後に廃止されたが、なぜ戸籍も
つくり変えなかったんだろうか。
家族単位の戸籍制度は廃止にして、個人ごとにつくり変えたほうが
理に適っている。
じつは、その案もあったのです。GHQは個人ごとに管理する方式に
変える案が出されていた。
ところがその計画は頓挫。なぜか。紙不足です。
もし、潤沢に紙を用意できていたら、個人ごとの戸籍になっていたら、
おそらく選択的夫婦別姓問題はあっさり解決していたでしょうp91
◉歴史のイタズラか。
日本人同士で結婚する場合には氏を選ぶ余地がないのに、
外国人と結婚する場合は氏のあり方を選べるp100
◉なんだか変だなあと思う。
過去の裁判における争点は、民法750条の規定が
・「氏の変更を強制されない自由」に反すること
・この規定により事実婚を強いられていること
・改姓によって生活の不利益が生じていること
・96%の夫婦が男性側の姓を名乗っていることで「男女不平等」が生じていること、
これらが憲法違反だと訴えてきたが棄却された。
氏の変更に関しては「家族の呼称をひとつに定めることは合理性が認められる」し、
不利益に関しては「立法の問題」だし、不平等に関しては
「男女どちらの姓にするかの選択は認められている」から。p101
◉ここに裁判のポイントは集約されている。
選択的夫婦別姓は、何度(1996、1998、2002、2010年)も法案が
提出されては却下される。p108
2021年6月23日、最高裁で棄却された。
その判決で、司法では判断しないから立法(国会)がどうにかしてくれよな、
と言っているp112
◉立法でなんとかしなくちゃ。自民党が最大の反対勢力。
2019年からは免許証で旧姓と戸籍姓が並記できるようになったp130
◉これは知らなかった。
夫婦別姓制度導入こそ、成長が鈍化し、世界に遅れをとりつつある日本経済に
風穴をあけるきっかけとなるかもしれませんp133
登記は戸籍名じゃないといけないp144
◉通称で働いていた女性が社長になったら、会社法の登記では戸籍名でないと
いけないから、社長になった途端に通称から戸籍名に変えたという例。
選択的夫婦別姓について、自民党の候補者は「回答なし」。
選挙で不利になるから書かないのか、賛成だけど支持団体との軋轢を
生みたくないのかのどちらかp148
◉支持団体とは旧統一教会ではないかと私は勘ぐっている。
総務や経理の姓の二重管理、パスポート名義と通称のねじれなど、
生じるコストはバカにできない。
これだけ夫婦共働きが当たり前になり、さらに晩婚化が進んでいる社会で、
通称使用でしのぐのは非合理的p154
◉別姓問題を解決するのは、つくづく「今だ」と思う。
夫婦の3分の一が離婚する時代、結婚したり離婚したりするたびに
姓を変えるコストやリスクは、キャリアにとっても大きいp156
夫婦別姓については裁判で争って違憲判定を勝ち取るよりも、
立法府が動いたほうが早いと思っているp157
◉ぜひ青野さんが動いて夫婦別姓を実現してほしい。
一年の減税とか近視眼の政策よりも、長期を見据えて日本をどうするかっていう
議論を国会で真摯にしてもらえないかなあ。
大丈夫、きっとなんとかなる
今日もいい日だった
お陰さまで
ありがとう
ルンルン
ワッハッハ
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